山燗音 13-(3) 木谷山で本と音

ファンキー4号

2012年11月12日 02:20

 そして、宗玄を燗しながら太田和彦の「超居酒屋入門」を読む

しかし、この場所はほんとに一人しかいない居酒屋
アテは自分で用意して、酒も自分で燗して、音もセレクトして
明かりを焚き火に求めて、同時に暖をとると。
そして暖をとるもう一つの手段が、この宗玄の燗。
冷やのまろやかな甘さとはうって変わって苦味ドーン。
甘さ口で待機してたのに、すっとかわされた。
後ろからじっと見られてて、ケケケッと笑われてるみたい。
でもこの苦味がトマトソースや、サバ味噌チーズを更に煽ってく
なんで、このアテをこの酒に持って来たの知ってんの?
全て見透かされてんのか?もう燗に焚き火の灰がいっぱい入ってるけど
気にもならなくなるくらいのハマり感。

さて、このドープ酩酊にthe pains of being pure at heartが煩くなってきたんで
Madcap Laughs/syd barett
の浮遊感でレイドバックしていく
「超居酒屋入門」の日本酒の項目に分け行ってく
忠臣蔵22BYの冷やに戻ってく、
そこで本では作者の太田和彦がとある日本酒を呑んで
「さっぱりとはしてないが、一口含むと口の中に旨さが広がり、すっと消え次ぎに繋げていく。。」
みたいな感想を書いていて、今まさにそれがこの瞬間だ。
この忠臣蔵もそうだがsyd burettも次々に杯を重ねたくなる音。

また宗玄燗つけて。。。寒くなってきた。
dead can dance
80年代後期の冷めたゴス。この頃特有の真剣な冷め方。
冷めた音に冷めた空気。いきなり鼻が敏感になった気がした。
そしたら森から鹿かな?30秒ぐらい休まずにギャーギャー鳴きだした
へぇーdead can danceに反応しますか?この空気によく合うと思ったんだけど
不評なようで。。。まぁそんで敏感になった鼻に宗玄の香り。

そして手にとるもう一冊の本

「甘い記憶」女性作家6人のオムニバス。これでエロい感じのとこ読んでたら
生臭い音を聴きたくなったので、前回のやり残しのジャックスへシフト。
マリアンヌの歌詞がその時読んでた「東京島」桐野夏生の内容にリンクして笑えた
しかしそこからもその後も凄いネガなパワーに満ちている。
昔、ジャックス好きな知り合いがいてちらっと聴いた事があるが
暗いし、音も古くさいし敬遠したけど、このネガさはあの頃もっと聴いてたら
ハマったのかもしれないなぁ。。と今?今は詩的だなぁ。。とは思うけど
ラブシェネレーションはいいなぁ。。って思った。

そしてtom waitsでぼわっと暖かくなった心もちから
忠臣蔵と宗玄をブレンドして燗つけたりして
更に焚き火をガンガン焼べたり、
クラリネット吹いてみたり


applecatのburning manのセット。これが山での音鉄板になってきた
東京でburning manが開かれたとどこかで読んだ
その会場内では全ての貨幣が無効で、全てを自ら用意して
自分の特技だけで村を作って行くそうだ
これはすごいな、その中で僕は何ができるんだろうね?
とこのmixを聴きながら、焚き火を見つめながら思った。
さて、酒も5合超えた。ここではこれだけ呑んでも
しっかりはっきりしてて、相変わらず音は染み込んでくるし
小説の内容は浮遊していく。

じゃがたらの「ニセ予言者」でうぉぉぉっぉとなり

james blakeからいつもの「in a silent way」で静かにのぼりつめる
そして6時間粘った焚き火とともにフェードアウトして
寝床にもぐっていく。。。

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